鎌倉彫カフェ倶利について


鎌倉彫のうつわと料理

木から生まれる鎌倉彫 長い時・伝統と共鳴する
時間・季節との調和
日本の伝統的な食材とゆったりとした時間
古来、日本で親しまれた技と食を未来へ

鎌倉彫カフェ倶利について

小町の段葛に沿いにある鎌倉彫会館。鎌倉彫の歴史と文化を紹介、展示するほか、体験、カフェなどを併設し、交流の場として親しまれています。
 
1階の鎌倉彫カフェ俱利では、鎌倉彫のある暮らしの提案をもとに、鎌倉彫の器で実際に鎌倉野菜を使った滋味深いお料理や精進料理、こだわりのスイーツを提供しており、漆器の普段使いを体感していただけます。


倶利の由来

店名の<鎌倉彫カフェ倶利>、倶利ぐりの由来は、鎌倉彫の起源に溯ります。鎌倉時代は中国の宗から多くの物が輸入されました。その中にあった「彫漆」漆を彫刻した工芸品に多くみられた文様が、倶利(屈輪とも書く)です。
鎌倉彫はこの「彫漆」の影響を大きく受けたといわれています。
同じころに伝わった「禅宗」により、鎌倉には禅宗寺院が造られ、仏像や仏具の制作がなされます。その仏具に鎌倉彫の祖形を見ることができます。代表的な文様として倶利文(屈輪文様)、牡丹文、獅子文などがあげられます。
 
その後、鎌倉彫は鎌倉の地で作り伝えられ、仏具から茶道具、日常のものへと広がりをみせ、現在に至っています。
 
お店の象徴として使ってる倶利文は、鎌倉彫資料館所蔵の小型の香合に彫られているものです。鎌倉彫の歴史を大切にしていきたいという想い、倶利文に秘められた生命力を生かす願いがこめられております。


場・空間のこと

三方が山にかこまれ、一方を海にひらく鎌倉で生まれた鎌倉彫。
鎌倉彫の生地や漆が育まれる「山」とその母なる源としての「水」を倶利では象徴的なモチーフとして大切に扱っています。
倶利の空間は、ホール全体を「山」段葛を仰ぐ特別室を「水」に見立てて創られています。

特別室の漆のテーブルの材

福岡県朝倉郡東峰村小石原の「行者の森」の行者杉。行者杉とは修験者がこの地で修業を重ね、英彦山へ入山する時に植栽したものと伝えられ、樹齢300年~500年経た杉を行者杉として呼び親しんでいます。2000年に林野庁が全国の国有林内から地域に親しまれてる木を100本選定し、この大王杉も森の巨人たち100選に選ばれました。
テーブルは『水盤』がモチーフ。黒漆の天板は、水がはったように、鎌倉・段葛のうつろう光を映し出します。
テーブルガラスの脚柱は、空気より透明度の高い光学ガラス。〇△☐を配し、禅における無限の世界をあらわし、天板から流れる自由な水のゆらぎをうけ、静かな光を纏います。

カウンター・小テーブル 楠木くすのき

大宰府宝満宮竈神社だざいふほうまんぐうかまどじんじゃの森。古来、「縁結び」「方除け」「厄除」の神様として信仰されている竈神社のある森の楠木。倶利に集う、憩う方々のご縁を願って整えました。


鎌倉彫のでいただく

お料理のこと

毎朝丁寧にひいた精進出汁ベースの
滋味深い味わいのお料理
 
オープン当初より愛される<鎌倉彫カフェ倶利>の原点でもある【精進・刻御膳】。
牛100%におからなどを練り込んだ、手ごねのヘルシー倶利バーグなど。
倶利のお料理は手仕事手仕込みを大切にしています。
 
<鎌倉市農協連即売所>より朝どれの鎌倉野菜、肉、魚、その他野菜、豆腐、乾物、麺などは、地元のお店から仕入れ。他にも、これぞ!と見つけ出した逸品も折々取り入れ、お料理仕事に新しい風も盛り込みつつ。食材の味を生かす、すっきりとした淡味を心がけております。
 
2022年4月21日リニューアルより、調味料にもこだわりを。
お料理にあわせ、井上醤油、かめびし醤油、三河味醂、岩井のごま油、岡本亀太郎:純米仕込み本味醂、築野食品:米油、粟国の塩、素焚糖などを使用しております。
 
スイーツは、店主厳選+guriオリジナル。鎌倉彫の器に盛り込み、ご提供させていただております。
かまくら麩はん
みゆきパン
杉田梅:横浜 旬・菜・果
 
・仕込みはすべて手仕事ゆえ、ご用意できる数に限りがございます。
・当日売りきれご免。
・事前のお席のご予約賜ります。

作り手のこと

<鎌倉彫カフェ倶利>がある鎌倉彫会館は、平成28年3月28日、現在の場にてリニューアルオープン。
 
一階「使う」倶利カフェ、ショップ、ギャラリー。
三階「知る」鎌倉彫資料館。
二階・四階「作る」鎌倉彫をはじめとした文化教室

それぞれのテーマにそう形を整え、鎌倉彫の魅力を多方面から発信していく場として新たな一歩を踏み出し、現在に至ります。
2019年より、料理担当としてご縁をいただき、2022年4月21日、店主として舵取りをさせていただく運びとなりました。
<鎌倉彫カフェ倶利>が担う役割に期待される、皆様からの想いを継承し守り広げていくこと。お料理仕事、食を通して、鎌倉彫の魅力をお伝えしていけるように。
循環の主軸(HUB)として、日々精進してまいります。
 
「美味しい♪」の笑顔が 溢れますように・・・

 

店主・運営責任者

佐竹 加代子
Satake Kayoko

 

倶利の雰囲気づくりのこと

design:Saki Shigeyasu
photo:Hiroshi Inomata
produce:Kayoko Satake <佐竹制作室>
 
新しい風はここから生まれました。